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年収は前職ではなく、
どのタイトルで入るかで決まる

コンサルの年収は「ファームの種別」×「入社時の役職(タイトル)」でほぼ決まります。前職の年収は参考にはされますが、決定要因ではありません。

このページの内容
  1. 公開データで取れる数字
  2. なぜ年収表はサイトごとに違うのか
  3. 年収が決まる構造
  4. ファーム種別による違い
  5. 前職年収との関係
  6. オファー時に確認する項目

公開データで取れる数字

先に、誰でも確認できる数字を置きます。厚生労働省の職業情報提供サイト(job tag)が、賃金構造基本統計調査を加工して公表しているものです。

職業平均年収平均年齢月の労働時間
経営コンサルタント1,134.6万円39.4歳162時間
ITコンサルタント889.0万円38.3歳173時間
コンサルティング営業(IT)659.4万円42.2歳162時間

出典:厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)。令和7年賃金構造基本統計調査を加工。2026年9月17日確認。

経営コンサルタントの有効求人倍率は 0.4 です(令和7年度ハローワーク求人統計)。1を大きく下回ります。年収が高いのは、席が少ないからでもあります。

個別のファームの実額は、上場している会社なら有価証券報告書で取れます。たとえばベイカレント・コンサルティングの第11期(2024年3月1日〜2025年2月28日)は次のとおりです。

項目数値読み方
平均年間給与13,497,765円全国の経営コンサルタント平均(1,134.6万円)より約215万円高い
平均年齢31.2歳全国平均39.4歳より8歳若い。若くて高い、が実像
平均勤続年数4.0年ここがいちばん重要。長く勤める前提の給与ではない
従業員数593名(提出会社単体)

出典:株式会社ベイカレント・コンサルティング 有価証券報告書(2025年5月28日提出・EDINET)「従業員の状況」。2026年9月17日確認。

平均勤続4.0年を、年収と一緒に見てください。1,350万円は「4年で辞める人が多い環境の1,350万円」です。生涯年収で考えるなら、次にどこへ行けるかまで含めて判断することになります。

自分の経歴だと、いくらの提示になるか

公開データで分かるのは全国平均までです。自分の場合の水準は、経歴を見せて聞くのが最短です。

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なぜ年収表はサイトごとに違うのか

「外資系コンサルの年収」で出てくる表が、サイトごとに数百万円ずれているのを見たことがあるはずです。理由は単純です。

マッキンゼー、BCG、ベイン、デロイト、PwC、EY、KPMG、アクセンチュア。これらの日本法人は上場していません。有価証券報告書の提出義務がないので、平均年間給与が公表されていません。

つまり、ネットにある外資系ファームの年収表はすべて伝聞(転職者の申告・エージェントの体感)です。間違いとは限りませんが、出典をたどれません。

確かめられるのは2つだけです。①公的統計の全国平均(上の表)②上場している会社の有価証券報告書。それ以外の数字を見たら「誰が数えたのか」を先に確認してください。提示額の妥当性は、最終的には自分が受け取るオファーレターの数字でしか判断できません。

年収が決まる構造

コンサルファームは役職(タイトル)ごとに給与レンジが決まっているのが基本です。前職年収に色をつけるのではなく、どの段に乗るかでレンジごと変わります。

タイトル主に任されること次の段に上がる条件
アナリスト調査・分析・資料作成。担当パートの作り込み指示なしで自分のパートを完成させられるか
コンサルタント論点を1つ持つ。クライアントの担当者と直接やり取りする論点を自分で設計できるか
シニアコンサルタント複数の論点とジュニアの作業を束ねる。モジュールの責任者案件を最後まで回せるか。ここが最初の大きな壁
マネージャー案件全体の進行と品質。チームの編成と稼働の管理既存クライアントから次の案件を取れるか
シニアマネージャー複数案件の統括。提案活動の主担当売上の数字を持って達成できるか
パートナー受注責任とファームの経営。自分の看板で仕事を取る—

事業会社から転職するとき、多くはコンサルタント〜シニアコンサルタントのどこかに置かれます。同じ経歴でも、ここが一段違うとレンジごと変わります。年収の交渉とは、実質この一段の交渉です。

タイトルの呼び方はファームで違います。「アソシエイト」「ビジネスアナリスト」「シニアアソシエイト」など。選考では「御社の階層では、私はどのタイトルになりますか」と聞けば、そのファームの言い方で返ってきます。

つまり交渉の焦点は「いくら欲しいか」ではなく、「どの役職で入れるか」です。ひとつ上のタイトルで入れれば、レンジごと上がります。

ここが一般の転職と大きく違う点です。前職年収に色をつける発想ではなく、役職を決めてからレンジ内で位置づけられます。だからこそ、選考でどの役職を狙うかの設計が効きます。

自分がどの役職で入れるか、先に確認する

年収の話は、実質「どのタイトルで入れるか」の話です。経歴を見せて現実的なラインを聞くのが最短です。

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ファーム種別による違い

戦略系。経営層向けの案件が中心で、水準は最も高い一方、採用のハードルとアップオアアウトの圧力も強い領域です。

総合系(ビッグ4系を含む)。案件の幅が広く、採用枠も大きい。事業会社からの転職者がもっとも多く入るのがここです。

IT・デジタル系。システム構想からPMOまで。事業会社のIT部門・SIer出身者の受け皿として層が厚い領域です。

FAS・財務系。M&A、デューデリジェンス、事業再生。会計・財務のバックグラウンドが直接効きます。

ブティック系。特定領域に特化。規模は小さいが、専門性が合えば水準は高くなります。

前職年収との関係

事業会社からの転職では、入社時点で下がるケースと上がるケースの両方があります。下がるのは、前職が大企業で年功的に積み上がっていた場合。上がるのは、若手〜中堅で実力に対して給与が追いついていなかった場合です。

重要なのは3年後の水準です。コンサルは昇格が年功ではないため、成果が出れば短期間でレンジが変わります。入口の金額だけで判断すると、判断を誤ります。

3年後の水準まで含めて、相場を確認する

入口の金額だけで判断すると誤ります。昇格の速さはファームごとに違います。面談は無料です。

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オファー時に確認する項目

確認する項目そのまま聞く言葉この答えなら要注意
入社時のタイトル「御社の階層では、私はどのタイトルになりますか」タイトルを明言せず「総合的に判断」で濁す
基本給と賞与の比率「想定年収の内訳を教えてください。基本給はいくらですか」総額しか言わない。業績連動の割合を答えない
昇格の基準「次のタイトルまで、平均で何年かかりますか」「人によります」だけで、評価の軸を言わない
アサインの決まり方「案件は希望を出せますか、それとも需給で決まりますか」「調整します」で仕組みを説明しない
評価のタイミング「入社後、最初の評価はいつですか」初回評価まで1年以上あり、途中の面談も無い
いちばん効くのは1行目です。年収は「いくら欲しいか」ではなく「どのタイトルで入るか」で決まります。総額だけ聞いて終わらせないでください。

提示内容の妥当性を、第三者に確認する

オファーの妥当性は、同じファームの他事例を知っている人でないと判断できません。面談は無料です。

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