20〜24歳は3人に1人が、
転職で年収を下げています

「20代は若いから有利」は、数字で見ると正しくありません。令和6年雇用動向調査で、転職して賃金が減少した人の割合は20〜24歳で31.5%、25〜29歳で23.1%。20代前半のほうが、下がっている人が多いのです。
未経験の職種に移るなら、この差がどこから来るのかを先に知っておく価値があります。そして「未経験歓迎」の求人が本当に未経験を採る気があるかは、年齢制限の書き方で見分けられます。

{toc([("suuji","20代の転職で、年収は実際どう動いたか"), ("wakareme","20〜24歳と25〜29歳で何が違うのか"), ("minuki","「未経験歓迎」が本当かを求人票で見分ける"), ("riyuu2","年齢制限の理由は、どこに書いてあるか"), ("ochita","落ちた理由が「経験不足」だったとき"), ("junbi","やっておくこと")])}

20代の転職で、年収は実際どう動いたか

{cmp_table("転職入職者の賃金変動(令和6年雇用動向調査)", ["年齢階級", "増加した", "減少した", "変わらない"], [["20〜24歳", "50.5%", "31.5%", "16.8%"], ["25〜29歳", "46.3%", "23.1%", "29.2%"], ["全年齢", "40.5%", "29.4%", "28.4%"]], "厚生労働省「令和6年雇用動向調査結果の概況」(2026年9月24日確認)。" "この調査の「転職入職者」には、未経験の職種に移った人もそのまま移った人も含まれます。")}

20〜24歳は、上がる人の割合も高いが、下がる人の割合も高い。幅が大きいということです。いっぽう25〜29歳は「変わらない」が29.2%と厚く、下がる人が31.5%→23.1%に減ります。

転職入職率そのものは20〜24歳で男性13.4%・女性14.3%、25〜29歳で男性15.1%・女性16.8%。動いている人数はむしろ20代後半のほうが多いのです。「若いうちに動かないと」という焦りは、数字の裏づけがありません。

20〜24歳と25〜29歳で何が違うのか

20代前半は、比べられるものが少ない。だから「入ってから伸びる」と見込まれた人は上がり、見込まれなかった人は下がります。振れ幅が大きいのはそのためです。

20代後半は、実務経験が値段の下支えになります。「変わらない」が29.2%あるのは、前職の水準が基準として効いているからです。大きくは上がらない代わりに、大きくは落ちにくい。

未経験の職種に移るなら、ここを覚悟しておきます。
職種を変えるということは、下支えになっていた実務経験を手放すということです。20代後半で未経験に移る人は、20代前半と同じ振れ幅に戻ります。
それでも移るなら、下がった分を何年で取り返す見込みなのかを、先に決めておきます。

「未経験歓迎」が本当かを求人票で見分ける

求人の年齢制限は、法律で原則として禁止されています。労働施策総合推進法第9条は「その年齢にかかわりなく均等な機会を与えなければならない」と定めています。それでも「35歳まで」と書けるのは、厚生労働省令に限定列挙された例外に当たるときだけです。→ 例外6つの中身

20代が出会うのは、そのうち「長期勤続によるキャリア形成」の枠です。これは「長く勤めてもらって、会社の中で育てる」ことを理由に年齢で区切ることを認める例外なので、期間の定めのない労働契約であることが前提になります。

ここが見分け方です。
「長期勤続によるキャリア形成のため35歳以下」と書いてあるのに、応募条件に「実務経験3年以上」とある。
この2つは、同じ求人票の中で噛み合っていません。育てる前提で年齢を区切りながら、育つ前の人を落とす条件を置いているからです。
逆に、年齢制限の理由が「長期勤続によるキャリア形成」で、経験年数の条件が無い求人は、本当に未経験を採る枠です。

年齢制限の理由は、どこに書いてあるか

例外に当たる場合でも、事業主は年齢制限を設ける理由を示すことになっています。ハローワークの求人票に理由の記載があるのは、そのためです。

民間の求人サイトには、理由が書かれていないことがあります。同じ会社の求人をハローワークでも探すと、年齢制限の理由が確認できることがあります。気になる求人が1社に絞れているなら、この手間は割に合います。

{checklist("応募する前に、求人票のここを見る", [ "年齢制限の理由が書いてあるか", "理由が「長期勤続によるキャリア形成」なら、期間の定めのない募集か", "同じ求人票で実務経験の年数を条件にしていないか", "「体力が必要」「若い人が欲しい」は、例外の理由になりません", ])}

落ちた理由が「経験不足」だったとき

自分を責める前に、その求人がどの枠だったかを見てください。

「長期勤続によるキャリア形成」で年齢を区切っていた求人なら、そこは経験で落とす枠ではなかったはずです。建前と実態が違っていた可能性があります。そこで落ちたことは、あなたの経験が足りないという意味ではありません。

逆に年齢制限のない求人なら、そこでは年齢は言い訳になりません。経験で比べられる場所に出ていたということです。次はどちらの枠に出すのかを、意識して選び分けます。

やっておくこと

①「なぜその職種か」を、いまの仕事の中の出来事から説明できるようにする。憧れを起点にすると、深掘りで崩れます。いまの仕事で「これは向いていない」「これは続けられる」と感じた具体的な場面が起点になります。

②職種が変わっても持ち出せるものを特定する。数字を追った経験、締切を守った経験、人を動かした経験。育てる枠で見られているのは、実績ではなく「入ってから何を身につけられそうか」です。前職の実績を並べると噛み合わなくなります。

③下がった場合にいくらまで耐えられるかを先に決める。20代前半なら3人に1人は下がっています。下がること自体は失敗ではありませんが、いくらまでなら受けるかを決めていないと、提示額を見てから迷うことになります。

年収の考え方は別にまとめています。→ 20代の年収の上げ方/IT職を狙うなら → 20代でITエンジニアを目指す/25歳までなら → 第二新卒の転職

20代キャリアの分岐点の記事一覧

一次情報の確認先

このページに書いたことは、以下の公的機関の公表情報で確かめています。制度は変わることがあるので、確かめた日を各所に書き、確認先も置いています。

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