20代は、何もしなくても
月3.6万円上がります
「転職して年収が40万円上がった」。それは転職の効果でしょうか。令和7年賃金構造基本統計調査では、所定内給与額は20〜24歳で242.8千円、25〜29歳で279.4千円。1階級進むだけで月36.6千円、年に約44万円上がっています。
つまり、転職して年40万円上がったなら、転職の効果はゼロだった可能性があります。上がった金額ではなく、同年代の水準と比べないと判断できません。
年齢で賃金はどう動くか
{cmp_table("年齢階級別の所定内給与額(令和7年・男女計)", ["年齢階級", "所定内給与額", "前の階級からの差"], [["20〜24歳", "242.8千円", "—"], ["25〜29歳", "279.4千円", "+36.6千円"], ["30〜34歳", "312.3千円", "+32.9千円"], ["35〜39歳", "340.6千円", "+28.3千円"], ["40〜44歳", "364.3千円", "+23.7千円"], ["45〜49歳", "377.9千円", "+13.6千円"], ["50〜54歳", "388.8千円", "+10.9千円"]], "厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査の概況」(2026年9月24日確認)。" "所定内給与額は、残業代・賞与を含みません。差は当サイトで計算しました。")}伸び幅は20代がいちばん大きい
20代から30代前半までは、1階級で30千円以上上がっています。ところが40代後半では13.6千円、50代前半では10.9千円まで縮みます。
これが意味することは2つです。
①20代で上がるのは、当たり前の部分が大きい。「上がったから正解だった」と判断すると、見誤ります。
②同じ努力をしても、後になるほど反映されにくい。20代で乗る曲線を選び直すほうが、40代で頑張るより効きます。
転職の効果を切り分ける
①いまの年収 ②1年後に同じ会社にいた場合の見込み ③提示額
③-②が、転職の効果です。③-①ではありません。
20代なら②は年40万円前後上がる計算になります。提示額が年40万円増なら、差し引きゼロです。
未経験の職種に移るなら、いったん下がることも珍しくありません。転職入職者のうち賃金が減少した人は20〜24歳で31.5%、25〜29歳で23.1%です。→ 20〜24歳は3人に1人が年収を下げています
下がること自体は失敗ではありません。ただ「いくらまでなら受けるか」を提示を見る前に決めていないと、その場で迷うことになります。
上げ幅ではなく、乗る曲線を変える
男女計で見ると、20〜24歳の242.8千円から50〜54歳の388.8千円まで、生涯で1.6倍です。男性のピークは55〜59歳の445.6千円。つまり、同じ曲線に乗っているかぎり、努力で変えられる幅はそれほど大きくありません。
年収を大きく動かしたいなら、同じ曲線の上で上げ幅を競うのではなく、曲線そのものを変えることになります。具体的には①業界を変える ②職種を変える ③評価と昇給の仕組みが違う会社に移るの3つです。
ただし曲線を変えると、いまの経験が下支えにならなくなります。20代後半で未経験に移る人が、20代前半と同じ振れ幅に戻るのはこのためです。
面談で聞く2つ
{checklist("提示額より先に、この2つを聞く", [ "いまの等級・役職の、社内の賃金レンジはいくらからいくらか", "次の等級に上がるまでの平均年数と、そのときのレンジ", "(あわせて)残業代と賞与は、提示額に含まれているか", "同年代の水準と比べていくらか(上がった金額ではなく、水準で見る)", ])}入口の金額だけ高くて、その後が伸びない会社があります。レンジの上限と、上がるまでの年数。この2つで、5年後の位置がだいたい読めます。
未経験の職種を考えているなら、先にこちらを。→ 20代の未経験転職/IT職なら → 情報通信業の離職率は29.3%
20代キャリアの分岐点の記事一覧
一次情報の確認先
このページに書いたことは、以下の公的機関の公表情報で確かめています。制度は変わることがあるので、確かめた日を各所に書き、確認先も置いています。