順番は、4つの型から選ぶことになっています
職務経歴書の「順番」で迷ったとき、答えは公的資料にあります。 ハローワークインターネットサービスが、様式と作り方のパンフレットを公表しています。
職務経歴書の書式4類型(ハローワーク公表の名称と説明)
| 類型 | どう並べるか | 向く人 |
|---|---|---|
| 編年体式 | 「職務経歴を古いものから並べて記載する一般的な方法」 | 経歴が一本道の人 |
| 逆編年体式 | 「職務経歴を新しいものから並べて記載する方法」 | 直近の経験を先に見せたい人 |
| キャリア式 | 「職務経歴が多いなど、複数に分類できる場合において、各職歴をその類型ごとに区分し、その中でアピール力の高い順から並べる方法」 | 転職回数が多い人 |
| フリースタイル | 「職歴を職務内容の類型ごとに区分した上で、それぞれの区分を時系列で並べる方法、勤務先ごとに職務内容や実績を記載する方法など」 | 派遣やアルバイトの経験がある人 |
出典:ハローワークインターネットサービス「応募書類の作り方」職務経歴書パンフレット。説明文はパンフレットの記載どおりです。キャリア式は時間的流れが分かりにくくなるため、別紙に簡潔な年表を付記すると効果的とされています。
★「新しい順に書くべきか、古い順に書くべきか」には、公的な正解がありません。 4つの型があり、どれを選ぶかという問題です。 転職回数が多いならキャリア式、派遣やアルバイトが混ざるならフリースタイル、と公表資料が示しています。
必須なのは4項目だけです
同じパンフレットが、必須と任意を分けています。
必ず書くもの(公表どおり)
- 標題「職務経歴書」
- 日付
- 氏名(年齢・住所・電話番号)
- 職務経歴 時期/勤務先/事業内容/所属/役職/雇用形態/職務内容/実績/退職理由
★職務経歴の中に「退職理由」が入っています。 履歴書ではなく職務経歴書に書く項目として、公的な様式に明記されています。
そのほかは「3〜6項目程度を自分で選んで追加」する扱いです。 応募職種/最終学歴/取得資格/パソコンスキル/語学力/活かせる経験/活かせる能力/自己PR/志望動機/社外活動・社会活動/業務関連の学歴・職業訓練・社内研修・自己啓発。
使い回しは「適当でありません」と書かれています
パンフレットの文言です。
求人票に書かれている言葉を読み、自分の経験のうち、その言葉に対応する部分を前に出します。経験そのものを変える必要はありません。順序と表現を変えるだけです。
差し替えるのは冒頭の要約と、実績の並び順で十分です。
形式も決まっています
A4縦サイズ・白無地・1〜2枚程度。パソコンでの横書きが一般的ですが、黒のボールペンや万年筆による手書きも可とされています。
文章表現は原則「名詞(体言)止め」。ただし「自己PR」「志望動機」はていねいな文体で書くとされています。
「レイアウトや文字の大きさなど記載の見やすさもアピール要素になります」「完成した職務経歴書をコピーしておき、面接前に確認しましょう」とも書かれています。
記載例は5パターンが掲載されています。①同じ職種への転職(編年体式)②異なる職種への転職(編年体式)③転職が多い場合(キャリア式)④派遣就業経験がある場合(フリースタイル)⑤アルバイト就業経験がある場合(フリースタイル)。
履歴書は、令和3年に4つの欄が消えました
厚生労働省が令和3年4月に新しい履歴書の様式例を出しています。きっかけは「令和2年7月に日本規格協会が、JIS規格の解説の様式例から履歴書の様式例を削除した」ことです。
厚生労働省の履歴書様式例で変わったところ
| 項目 | どうなったか | 理由(公表の文言) |
|---|---|---|
| 性別欄 | 任意記載欄になった。〔男・女〕の選択ではない | 「性自認の多様な在り方に対応するため」 |
| 通勤時間 | 欄を設けない | 「特に応募者のプライバシーの要素が非常に高い情報であることなどを踏まえ」 |
| 扶養家族数(配偶者を除く) | 欄を設けない | 同上 |
| 配偶者 | 欄を設けない | 同上 |
| 配偶者の扶養義務 | 欄を設けない | 同上 |
出典:厚生労働省「履歴書の様式例の作成について」令和3年4月16日。法的拘束力はなく、企業の個別判断で使用するものとされています。
★古い市販の履歴書には、まだこの4欄が残っていることがあります。 書かなくてよい情報を書かされていないか、様式を選ぶ段階で見てください。
面接で聞いてはいけないことが、決まっています
厚生労働省「公正な採用選考を目指して」に一覧があります。知っておくと、聞かれたときに「答える義務のある質問か」を判断できます。
採用選考時に配慮すべき事項(厚生労働省)
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| 本人に責任のない事項 | 本籍・出生地に関すること/家族に関すること(職業、続柄、健康、病歴、地位、学歴、収入、資産など)/住宅状況に関すること(間取り、部屋数、住宅の種類、近隣の施設など)/生活環境・家庭環境などに関すること |
| 本来自由であるべき事項 | 宗教/支持政党/人生観・生活信条/尊敬する人物/思想/労働組合(加入状況や活動歴など)、学生運動などの社会運動/購読新聞・雑誌・愛読書 |
| 選考の方法 | 身元調査などの実施/合理的・客観的に必要性が認められない採用選考時の健康診断の実施/本人の適性・能力に関係ない事項を含んだ応募書類の使用 |
出典:厚生労働省「公正な採用選考を目指して 採用選考時に配慮すべき事項」。同省は「面接の中で、家族のことをたずねる事案が大変多く見られます」としています。
「戸籍謄(抄)本」や本籍が記載された「住民票(写し)」を提出させることも、ここに該当します。 「現住所の略図等」を提出させることは、身元調査などの実施に当たるとされています。
求人票の言葉に合わせる
ここから先は、公表資料に書かれていない実務の話です。
数字で書く
「売上を伸ばした」ではなく「担当エリアの売上を前年比◯%、金額で◯万円伸ばした」。規模が分かる数字があると、読み手が自社に当てはめて考えられます。
数字が出しにくい職種でも、対象範囲は書けます。何人のチームか、何社を担当したか、何件を処理したか。
書いた職務経歴書を、第三者に読んでもらう
公的な様式どおりに書けていても、応募先に伝わるかは別です。求人票の言葉と自分の経歴がどう対応しているかは、その領域の求人を見ている人に当てるのが早いです。コンサル・ハイクラス領域を専門に見ている先です。
- 面談は無料。求人を見てから、応募するかどうかを決められます
- 面談は無料・オンライン対応
- 求人は時期により変動します
空白期間の扱い
隠す必要はありません。その期間に何をしていたかを、事実として書くのが基本です。療養、家族の介護、資格の取得、求職活動。
面接では、その期間の説明より「今は働ける状態か」が確認したいことです。そこに答えられれば、多くの場合それ以上は問われません。
面接で聞かれること
形式は会社ごとに違いますが、確認されることはおおむね共通しています。
・なぜ辞めるのか(辞めたのか)
・なぜこの会社なのか
・入社後、何ができるのか
・条件面の希望
1つめは、前職の批判にならない形で説明できるかが見られます。「不満」ではなく「実現したいこと」に置き換えると、話が前に進みます。
4つめは、遠慮すると後で食い違います。希望と、譲れる範囲を分けて伝えてください。
「辞めた理由」は、実際には何が多いのか
面接でどう言うかの前に、人が実際にどんな理由で辞めているかには公的な実数があります。 厚生労働省「令和6年雇用動向調査」です。
転職入職者が前職をやめた理由(令和6年・構成比)
| 理由(調査の区分名) | 男 | 女 |
|---|---|---|
| その他の個人的理由 | 20.2% | 24.3% |
| 定年・契約期間の満了 | 14.1% | 10.7% |
| 給料等収入が少なかった | 10.1% | 8.3% |
| 労働時間、休日等の労働条件が悪かった | 8.6% | 12.8% |
| 職場の人間関係が好ましくなかった | 9.0% | 11.7% |
| 会社の将来が不安だった | 7.4% | 5.1% |
| 会社都合 | 5.2% | 5.3% |
| 仕事の内容に興味を持てなかった | 4.4% | 3.6% |
| 能力・個性・資格を生かせなかった | 3.8% | 3.7% |
出典:厚生労働省「令和6年雇用動向調査」表5。「その他の理由(出向等を含む)」男13.5%・女7.8%、「結婚」「出産・育児」「介護・看護」は別区分です。
★男女で最多が違います。男は「給料等収入が少なかった」10.1%、女は「労働時間、休日等の労働条件が悪かった」12.8%。
★40代前半の男性だけ、別の理由が突出します。 40〜44歳男性の「職場の人間関係が好ましくなかった」は16.0%で、同年代の他のどの理由より高い数字です。 20〜24歳では7.6%ですから、2倍以上になります。
転職して賃金が増えた人は40.5%です
転職入職者の賃金変動(令和6年・年齢階級別)
| 年齢 | 増加 | 変わらない | 減少 | 増加−減少 |
|---|---|---|---|---|
| 20〜24歳 | 50.5% | 31.5% | 16.8% | +33.7 |
| 25〜29歳 | 46.3% | 23.1% | 29.2% | +17.1 |
| 30〜34歳 | 46.1% | 29.1% | 24.2% | +21.9 |
| 35〜39歳 | 45.5% | 28.0% | 24.3% | +21.2 |
| 40〜44歳 | 45.9% | 23.7% | 29.0% | +16.9 |
| 45〜49歳 | 46.4% | 26.9% | 23.8% | +22.6 |
| 50〜54歳 | 39.0% | 31.7% | 28.2% | +10.8 |
| 55〜59歳 | 27.4% | 33.6% | 36.6% | −9.2 |
| 60〜64歳 | 13.6% | 24.2% | 60.9% | −47.3 |
| 全体 | 40.5% | 28.4% | 29.4% | +11.1 |
出典:厚生労働省「令和6年雇用動向調査」表6。増加には1割以上の増加29.4%と1割未満の増加11.2%が含まれます。
★55歳が分かれ目です。54歳までは「増加−減少」がプラスですが、55〜59歳で−9.2、60〜64歳で−47.3になります。 60代前半では、転職した人の60.9%が賃金を下げています。
令和6年の転職入職者は492万人、転職入職率は9.7%でした。
よくある疑問
職務経歴書は新しい順と古い順のどちらですか。
職務経歴書に退職理由は書きますか。
職務経歴書は何枚までですか。
履歴書に性別を書かなくてよいのですか。
面接で家族のことを聞かれたら。
このページの出典
様式・項目・文言は、下記の公的機関が公表しているものです。確認日は2026年10月3日。
- ハローワークインターネットサービス「履歴書・職務経歴書の書き方」
- 職務経歴書パンフレット 4書式の名称と説明/必須項目/形式/記載例5パターン
- 職務経歴書 様式(記入用紙)
- 厚生労働省「履歴書の様式例の作成について」令和3年4月16日 性別欄の扱いと、設けないことにした4つの欄
- 厚生労働省 履歴書様式例(A3版)/A4版
- 厚生労働省「公正な採用選考を目指して」採用選考時に配慮すべき事項
- 厚生労働省「令和6年雇用動向調査」転職入職者の状況 前職をやめた理由・賃金変動
転職エージェント比較ガイドの記事一覧
一次情報の確認先
このページに書いたことは、以下の公的機関の公表情報で確かめています。制度は変わることがあるので、確かめた日を各所に書き、確認先も置いています。