段階別の通過率を出している会社は、ありません
「コンサル転職は難しい」で上位に出る記事を9本調べました。全部が難しい理由を列挙していて、どの段階で何人が落ちるかを書いた記事は1本もありません。
出てくる数字は「倍率100倍から300倍程度」「書類通過率50%以上」「求人倍率は約5.5倍」。いずれも出典が示されていないか、「とある転職サービスが実施した調査」という表記です。こちらで調べたかぎり、段階別の通過率を公表している事業者も、公的統計もありません。
確認できる数字はこれだけです
有料職業紹介事業の実績(令和6年度・厚生労働省集計)
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 事業報告を提出した事業所数 | 30,561事業所 |
| うち就職実績があった事業所数 | 13,946事業所 |
| 新規求職申込件数(有料) | 55,250,115件 |
| 常用就職件数(有料) | 888,993件 |
| 常用就職 ÷ 新規求職申込 | 1.6% |
| 手数料収入総額 | 約9,835億円 |
| 常用就職1件あたりの手数料 | 約103万円 |
厚生労働省「令和6年度職業紹介事業報告書の集計結果(速報)」。比率は当サイトでの計算です。
1.6%は「申し込んだ人の1.6%が就職した」ではありません。1人が複数の事業所に申し込むと件数が重複して数えられます。事業所ベースの延べ件数の比です。それでも、紹介事業の全体が「申込に対して就職は数%」の規模で動いていることは分かります。
もうひとつ目を引くのは、30,561事業所のうち就職実績があったのが13,946事業所という点です。半分以上が年間で1件も就職を出していません。登録したのに紹介が来ない、というのはこの構造から来ます。
実績のある事業者に1本だけ当てる
紹介事業所の半分以上は年間の就職実績がありません。コンサル領域を専門に見ている先に絞るほうが早いです。
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エージェントの実績は、自分で調べられます
通過率は公表されていませんが、事業所ごとの就職実績と定着の数字は公表義務があります。厚生労働省が運営する人材サービス総合サイトで、次の項目が事業所ごとに出ています。
公表されている項目
- 各年度に就職した者の数
- うち無期雇用の労働契約を締結した者の数
- うち就職から6か月以内に解雇以外の理由で離職した者の数
- うち就職から6か月以内に離職したかどうか判明しなかった者の数
- 手数料表の内容/返戻金制度の有無と内容
- 常用就職の実績が多い上位5職種の、1件あたり平均手数料率
「6か月以内離職者数 ÷ 無期雇用就職者数」が、そのエージェント経由で入った人の半年以内離職率です。通過率より、こちらのほうが意思決定に効きます。通過しても半年で辞めるなら意味がないからです。
サイトは 人材サービス総合サイト(厚生労働省)。事業所名で検索できます。
→ 手数料の仕組みはエージェントが無料な理由に整理しました。
段階ごとに、落とす理由が違います
通過率の数字は出せませんが、各段階が何を見ているかは分けて書けます。ここを混ぜると対策が散ります。
選考の段階と、落ちる理由
| 段階 | 見られていること | 落ちる主な理由 |
|---|---|---|
| 書類 | 求人の要件に当てはまるか | 職務経歴が「担当した」で書かれていて、何を決めたかが読めない。業界も機能も特定できない |
| ケース面接 | 論点を切る/前提を置く/議論する | 正解を探して沈黙する。前提を置かずに計算を始める。反論に固まる |
| 職務経歴の深掘り | 自分で決めた経験があるか | 合議で決めた話を自分の成果として話している。数字が出てこない |
| 最終 | なぜこのファームの、この部門か | 「なぜコンサルか」までは答えられるが、部門まで降りられない |
各段階で何が見られるかの整理。通過率の数値ではありません。
書類で落ちている人とケースで落ちている人は、やることが正反対です。書類で落ちているなら経歴の書き方。ケースで落ちているなら練習量。自分がどこで落ちているかを確認せずに「対策」を始めるのが、いちばんの遠回りです。
「難しい」の中身は3つに分かれます
1. 求人が公開されていない難しさ。外資・コンサル領域は非公開求人が多く、探す段階で止まります。これは対策というより経路の問題です。
2. 選考の形式が違う難しさ。ケース面接は日系の面接と別の競技です。練習すれば伸びますが、練習しないと通りません。
3. 経歴の言語化の難しさ。日系で評価される「調整した」「まとめた」が、そのままでは評価の言葉になりません。決めたことと数字に書き換える作業が要ります。
この3つのうち、2と3は自分で詰められます。1だけは経路を変えないと解けません。
→ 選考の準備は外資系コンサルで入りやすい部門と選考準備、30代の進め方は30代からの外資転職にあります。
よくある疑問
コンサル転職の倍率はどれくらいですか。
1.6%という数字は、コンサル業界の通過率ですか。
未経験からは無理ですか。
何社くらい受けるものですか。
このページの出典
条文と数値は、下記の公的機関が公表しているものです。当サイトで計算した比率・換算は、本文でその旨を書いています。確認日は2026年10月3日。
- 厚生労働省「令和6年度 職業紹介事業報告書の集計結果(速報)」 事業所30,561/就職実績あり13,946/新規求職申込55,250,115件/常用就職888,993件
- 厚生労働省「職業紹介事業の事業報告の集計結果について」
- 厚生労働省「人材サービス総合サイトでの情報提供義務(①〜⑦)」
- 人材サービス総合サイト(厚生労働省)
どの段階で落ちているかを、第三者に見てもらう
書類で落ちているのかケースで落ちているのかで、やることが正反対になります。面談は無料・オンラインです。
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外資系転職ガイドの記事一覧
一次情報の確認先
このページに書いたことは、以下の公的機関の公表情報で確かめています。制度は変わることがあるので、確かめた日を各所に書き、確認先も置いています。